第2回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会

ご挨拶

このたび大会長の任を仰せつかった北海道家庭医療学センター理事長の草場鉄周です。

第2回学術大会は「時と人をつなぎ 今飛躍の時へ」というテーマで北海道・札幌にて開催されます。

北海道はどこまでも広がる豊かな自然、そしてその中ではぐくまれた自由でおおらかな人々の気風が魅力です。そして、その魅力の源泉は先住民族のアイヌの方々が培った雄大な自然への崇敬の念、そして、明治以来、全国から集まった開拓民達がこつこつと自然を切り開いて産業を興してきたチャレンジ精神にあります。人間の生命という究極の自然に対して、人としての思いやりと医学知識・技術で果敢に取り組もうとする医療を語り合うには、北海道は最適の地ではないでしょうか。

さて、そうした魅力に加えて、来年の学術大会は新学会創設から1年を経て、そのミッションや役割を改めて見つめ直しながら、日本のプライマリ・ケア、家庭医療、総合診療の発展に向けて実のある一歩を踏み出す重要な意義を持っております。こうした節目の時期だからこそ、「時と人をつなぎ 今飛躍の時へ」というテーマで掲げたように、今までプライマリ・ケアを担ってきた実地医家(開業医)と学会が養成する家庭医(家庭医療専門医)や病院で幅広い診療を担う病院総合医が、時と場を超えてつながり、日本の現在の医療問題に最前線で連携して対応していくことが重要です。そして、こうした連携が看護・リハビリ・薬剤などの専門職の皆さん、更には福祉職や行政の皆さんと密接につながっていくことで、日本の医療を大きく飛躍させることができるはずです。この学術大会がその最初のステップになればと願っております。

学術大会では、そうした連携をテーマとしたシンポジウムや講演を基軸としながら、日常の臨床経験や教育・経営の実践から生まれたアイデアを実らせた研究発表、臨床の現場ですぐに生かせる知識や技能を学ぶワークショップ、更には、特定の関心を持つ仲間たちで経験を共有しネットワークを作るインタレストグループ、最新の医療知識や医療機器に接することのできる医学書・機器展示コーナーなど、多様で刺激に富んだ<場>を用意させていただく予定です。どうぞご期待下さい。

さわやかな風と美しい緑が彩る美しい季節の札幌で開かれるこの魅力的な学術大会に、多くの皆様がご参加されるのを北海道より心からお待ちしております。



第2回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会
大会長 草場鉄周

医療法人北海道家庭医療学センター理事長
    本輪西ファミリークリニック 院長


社団法人 北海道歯科医師会 会長 富野 晃

第2回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会が、来年7月ここ札幌の地で開催されることを心から歓迎申し上げます。大会が成功裡に終わるよう微力ながらアシストしたいと考えております。

さて、歯科界では、医科との緊密な連携が叫ばれていますが、一部を除いて大きな進展がないのが現状であります。現在課題となっているのは、糖尿病と歯周病、がん治療と口腔ケアを含めた口腔管理、誤嚥性肺炎と口腔ケア、認知症と食支援及び口腔ケア、睡眠時無呼吸症候群と口腔内アプライアンス・・・と山積みの状況であります。今回の大会を契機として少しでもこれらの問題について考えていただければ幸いです。また、会員もできるだけ多く参加して、研鑽することを望んでいます。

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