第17回日本HDF研究会学術集会・総会

大会顧問・大会長挨拶

第17回日本HDF研究会学術集会・総会の開催に当たって

第17回日本HDF研究会学術集会・総会
大会長 兵藤 透

(医療法人社団善仁会/
北里大学医学部泌尿器科学非常勤講師)

この度、第17回日本HDF研究会学術集会・総会を2011年9月3日(土)・4日(日)に 横浜市の「パシフィコ横浜」において開催させていただくこととなりました。

日本HDF研究会は1995年に発足しましたが、2009年8月24日を期して特定非営利活動(NPO)法人として法人化され新たな会員制度の下、理事会・評議員会で研究会を維持することになりました。その目的としてHDF療法の発展・普及、透析液清浄化の確立と透析患者予後と合併症の改善を求めると同時に諸外国との積極的な交流を図り透析療法の国際標準化と発展途上にある国への援助を掲げております。この日本HDF研究会の目的に鑑み、今回の大会においてはこれまでと同様、学術的な発展を目論むと同時にアジア、ヨーロッパから諸先生をお招きしてInternational Symposiumを企画いたしました。これまで本邦で培ってきた世界に冠たるHDFの方法論をこのシンポジウムで発信し、現在、爆発的に透析人口の増加を遂げているアジアの国々への貢献としたいと考えております。また、さらに欧米でのHDFの方法論との違いも明確に示したいと思っております。そのため本大会のテーマは[HDF療法:日本から世界に向けての提言、Japanese Proposal of New HDF Therapy to the World]とさせて頂きました。第1日目にこれまでの日本でのMethodologyをInternational Symposiumで発信し、第2日目に新たなHDF療法の展開を模索するプログラムを来年以降の本邦に於けるHDF療法の発展および国際貢献に繋げる意味で組ませて頂きました。

ぜひ、明治の文明開化の地、横浜を訪れていただき、有意義で楽しい時間を過ごしていただけるよう、研究会の運営、プログラムの両面から鋭意準備を進めております。どうか皆様、第17回日本HDF研究会学術集会・総会が成功いたしますようご協力をお願いいたします。

2011年1月吉日

第17回日本HDF研究会学術集会・総会の開催に当たって

第17回日本HDF研究会学術集会・総会
大会顧問 櫻井 健治

(橋本クリニック院長/北里大学医学部泌尿器科学非常勤講師)


2010年4月, on-line HDFは、認可された透析用監視装置を用いることを条件として、診療報酬上HDF療法に含まれることとなりました。これにより正式の治療として認可されon-line HDF隆盛の時代へ第一ステップは踏み出されました。しかしながら、適応疾患が、これまでのHDF療法と同様の「HD治療では対応できない透析アミロイド症および透析困難症」に限られ、on-line HDF治療を必要とする皮膚掻痒症, Restless legs syndrome, イライラ感、ESA抵抗性貧血などの病態は除外されました。

透析液清浄化を各施設で責任を持つは当然として、認可された透析用監視装置のみでの施行に限定されたため多くの施設でon-line HDFを中止する事態となっております。また、ヘモダイアフィルタの開発も不十分でon-line HDFマインドがやや下降しているのが現状のようです。

しかしながら、わが国で発達した前希釈on-line HDFは、適切に施行すれば4時間・週3回透析という条件では最強の治療方法であると私は考えております。皮膚掻痒症、RLS、透析中・透析後のイライラ感などは適切な条件を設定すれば、1~4週間で治癒させることが出来て、患者様方に笑顔が戻ってきます。透析アミロイド症に対しても確実に治療効果を上げることが出来ます。

現在は、短時間頻回透析、長時間透析、在宅透析など、色々な治療法が選択可能となりました。高性能な5型ダイアライザも登場してきております。こんな今こそ、on-line HDFの真の利点を理解し、適切なHDFを施行するための重要点をしっかり把握することがとても大切なことと考えます。自信を持って最良のon-line HDFを患者様に提供が出来るようになるために、そして確実な足取りでon-line HDF隆盛の時代への第二ステップが踏み出せるようになるために、是非、第17回HDF研究会に参加して討論に加わってください。皆様のご期待に沿えるような研究会にするために最大の努力をすることをお約束いたします。

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