ご挨拶

日本アクセス研究会は維持透析におけるアクセスの重要性に鑑み、1996年に故太田和夫先生よって組織されました。現在、大平整爾先生が理事長として引き継いでおられます。第1回研究会は1997年に開催され、以後、全国各地で研究会が開催されてまいりました。また、研究発表の場だけではなく広く透析医療従事者へのセミナーも1999年より各地で行われるようになり、今回で13回目を迎えることになりました。

この度、この第13回目の当番幹事としてお世話するようご指名をいただきましたので、一言ご挨拶申し上げます。

はじめに、維持透析の命綱・ライフライン・生命線と目される血管・腹膜アクセスの成績向上への故太田和夫先生の情熱と、その遺志は私達に受け継がれていることは周知の通りです。私も志す者のひとりとして、今回の開催に向けて鋭意準備を進めてまいりました。

さて、現在、慢性腎不全による透析患者の数は、年間約1万人ずつ増えており、そのすべては、血管アクセスあるいは腹膜アクセスを必ず必要としています。そういう意味でアクセスは透析患者の命綱・ライフライン・生命線であります。

このセミナーは日本アクセス研究会の事業の一部であり、医師に限らず、看護師、臨床工学技士、放射線技師等の透析医療に関わる全てのスタッフを対象としております。アクセスの手術・維持・管理における普遍的な考え方を広く推進させるために行われる教育プログラムとして毎年開催されておりますが、今回は新たな試みとして、この教育プログラムを医師部門とコメディカル部門に分け、さらに講師の先生には、医師向けの解説、コメディカル向けの解説といった具合に、それぞれが、より深い理解が得られるように構成しております。

クリアランスギャップなどの新しい概念については、基礎的な解説を加え、初めて耳にするコメディカルの方々にも分かり易い内容で、そして、看護師の専門領域においては、エキスパートナースに解説をお願いいたしております。

歴史ある横浜の地、そして近代日本の文化の発進地として日本の発展にも寄与して来た横浜での開催です。会場は横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズは、横浜駅前と立地条件、交通の便も良いところであります。

是非、多くのみなさまのご参加を心よりお待ちいたしております。

なお、本セミナーの直前に同じ会場で、第20回腎不全外科研究会が開催されます。併せてご参加ください。



第13回日本アクセス研究会セミナー
当番幹事 兵藤 透

医療法人社団善仁会厚木クリニック
北里大学医学部泌尿器科学非常勤講師