日本大腸検査学会 北海道支部

支部長挨拶

謹啓、みなさまにおかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
このたび初代支部長・今村哲理先生より支部長職を預かりました札幌医科大学医学部消化器内科学講座の山野 泰穂(やまの ひろお)です。第2代支部長に就任するにあたり、一言ご挨拶申し上げます。

 本邦における大腸疾患の状況をみると、大腸がんは依然として死亡数、罹患数も多い状況が継続しておりますが、それに加えて炎症性腸疾患の罹患数も増加の一途を辿っております。さらにこれら器質的疾患ばかりではなく、排便障害などの機能性疾患も増えており、これらを背景として大腸に対する検査の必要性、重要性が増していると考えます。

 一方、大腸に対する検査法は大腸内視鏡検査を中心として注腸X線造影検査、CTコロノグラフィー、カプセル内視鏡といった画像検査が主体ですが、便中より得られる潜血反応検査、細菌学的検査の他に腸管炎症のマーカーであるカルプロテクチンなど生化学的検査も行われており、多岐にわたります。

 このように考えると大腸検査は消化器疾患に関わる医師だけではなく、各種メディカルスタッフも含めた多くの方々の参画と協力が必要になっているのが現状と言えます。

 さて、本学会の支部としては九州支部が長い歴史と伝統を育んできましたが、北海道支部は2017年発足したばかりです。しかし、それが故に我々北海道民らしいフロンティア スピリットを原動力に、自由で闊達な意見交換の場ともなり、新規性や発展性が大いに期待できると個人的には考えます。

 わたくし自身は浅学非才の身ではありますが、みなさまのご支援ご協力を賜りつつ本支部の発展のため努力致します所存ですので、何卒よろしくお願いいたします。

謹白

2021年4月吉日


日本大腸検査学会北海道支部
支部長 山野 泰穂